「くる病」ってご存知ですか? 紫外線を過度に避けると…

「くる病」ってご存知ですか?

O脚や背中が曲がってしまうなど、子どもの骨の発育不良を起こす「くる病」が増えているそうですよ。
ビタミンDの不足で発症する為、栄養状態が悪かった過去の病気とみられていましたが、1980年代以降、症例数が増加しているのだそうです。
また、日光を過度に避けることが一因となっているとの指摘があるようです。

「くる病」は、子どもの骨が軟らかいまま十分に成長できずに、手足の変形や発育不全を引き起こします。
主な原因は、骨の元になるカルシウムを体内に取り込むのに必要なビタミンDの不足です。

大阪大学の大薗恵一教授(小児科)によると、19世紀~20世紀初頭には、栄養が慢性的に不足していた為、「くる病」は「ありふれた病気だった」そうですが、その後、ビタミンDが豊富なタラの肝油の摂取や、日光浴でビタミンDの合成を促したりすることが効果的だという事が判明し、栄養状態の改善に伴い、戦後はほとんどみられなくなっていた病気でした。

しかし、最近では、小児科の開業医で診る機会もまれではなく、大阪大病院や東京大病院には、年間で10人ほど、症状の比較的重い患者が、他の医療機関から紹介されてくるようになっているそうです。

治療は、体内で働きやすい「活性型ビタミンD」の服用が基本となります。
医師が定期的に経過を見ながら調整することによって、多くの場合、数カ月から1年程度で骨の変形が戻るそうです。
早期に発見できれば回復も早くなるので、親御さんは子どもの身体をよく見てあげて下さいね。

ポイントは、以下の項目です。
①足を伸ばした時に、ひざのすき間にこぶしが入る。
②手首が腫れた感じに見える。
③ろっ骨の横が盛り上がっている。
④1歳6ヶ月検診で、小柄と指摘される。
異変を感じたら、病院へ行くようにしてあげて下さいね。

東京大の北中幸子准教授(小児科)は、「くる病の原因となる、子どものビタミンD不足は、現在の世界的な傾向」と話しておられ、背景には紫外線を過度に避ける風潮があると指摘しておられます。
体内でのビタミンDの合成は、紫外線が皮膚にあたることで進みます。
しかし、紫外線が皮膚がんにつながることへの不安が高まり、子どもの外出を控えたり、日焼け止めを常に塗るなど、過度に紫外線を避ける習慣が広がりました。
かつては母子手帳に日光浴を勧める記載があったそうですが、現在は、屋外の新鮮な空気にふれさせる「外気浴」という言葉に置き換わっているそうです。

皮膚がんは恐い病気ですが、過度に紫外線を避けているのは、そのせいだけではないように思いますね。
紫外線にあたって日焼けすると、染みやそばかす、小皺(こじわ)の元になると聞きます。
そのせいか、日焼け止めクリームを塗って、顔の隠れるような帽子を被ったり、日傘を差している女性をよく見かけます。
紫外線を浴びるのは、一日に十数分で良いと聞きますので、お子さんには日光浴をさせてあげて下さいね。


スポンサーリンク



この記事へのコメント