日本一汚い川をご存知ですか?

大和川ってご存知ですか?

関西にお住まいの方は知っておられる方も多いかもしれませんが、関西以外にお住まいの方はご存じない方のほうが多いかもしれませんね。

大和川というのは、奈良県に水源を持ち、奈良県北部から大阪府を流れて、大阪湾に注いでいる全長68km の一級河川です。

大和川のように、複数の都府県にまたがる大きな河川を一級河川とし国が管理しています。

ちなみに、私は大阪市の南端に住んでおり、大和川の河川敷には愛犬の散歩によく行くのですが、私が子供の頃から“日本一汚い川”という喜べないレッテルを貼られていました。


川の水質を示すのに一般的に使われる生物化学的酸素要求量(BOD)という数値があり、この数値は、微生物が水中の有機物を分解するのにかかる酸素量を指し、その数値が大きいほど水質が悪く、小さいほど水質がよいということになるのだそうです。

国交省、旧建設省が調査を行い、全国の一級河川を比較したところ、なんと、大和川のBODは、昭和47年から平成23年までの間で、11回にわたり不名誉なワーストワンになっており、下から2番目に悪かったのが23回、3位は5回、4位は1回と、この40年間、下から1~4番目に悪い水質を維持しているということになっているのです。

近年でも、平成17年から19年まで3年連続ワーストワンになっており、その後は、いずれも下から20年に2位、21年に3位、22年に4位、23年に3位になっています。

子供の頃に、大和川で鯉や鮒を釣っていた私としては、寂しいというか悲しい結果ですね。

ちなみに国交省の40年間の統計でワーストワンの回数が最も多かったのは、埼玉県と東京都を流れる綾瀬川で、27回もワーストワンになっています。

平成23年にワーストワンになっている中川は、綾瀬川と同じく埼玉県と東京都を流れており、その他、ワースト上位の常連となっている鶴見川は東京都と神奈川県を、猪名川は兵庫県及び大阪府境付近を流れています。

下位5河川の変遷をご覧になりたい方は、こちらをどうぞ↓
http://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kankyo/kankyou/suisitu/worst.pdf


上記の調査の数値発表が平成23年までなのは、国交省が「一級河川全体の水質が上がり、ほとんどで環境基準を達成しているうえ、同じ川でも上、中、下流で水質は異なる」とし、平成24年の調査から、一級河川の平均値を出したうえでの比較をしていないためです。


そんな大和川ですが、その大和川に清流にしかいないといわれているアユが生息している、というニュースが流れてきました。

報道によると、大和川の下流に天然アユが数万匹遡上(そじょう)していることが、大阪市立大などの研究で分かったそうで、かつて「日本一汚い川」と言われた大和川に、清流のシンボルが根付きつつあるというのは驚きですね!

アユの産卵は平成19年に初めて確認され、20年は確認されなかったものの、21~25年にも産卵が確認されました。

またメダカも平成2年以降、5年に一度の調査で確認されており、17年は最多の1356匹でした。


国土交通省大和川河川事務所(大阪府藤井寺市)のホームページを見てみると、河口区間には広大な干潟が形成されていて、ユリカモメやウミネコなどの集団休息地となっており、カモ類やカモメ類が多く飛来すると記されています。

日本野鳥の会大阪支部の橋本正弘支部長によれば「大和川の河口付近はユリカモメが多い。鳥も異臭などがするといやがるので集まってこない。水質がよくなっていることのあらわれでは。」と話されているように、大和川の水質や環境は改善されているということでしょうね。


悪化を引き起こす原因は、洗剤が入った洗濯や炊事場の水といった生活排水、工場排水、屎尿(しにょう)、ごみなどの様ざまな要素があります。

工場排水については高度経済成長時代以降、対策が施され改善されましたが、生活排水についての対策は遅れているのが現状で、生活排水が川に流れる要因としてあげられるのは、下水道の未整備になります。

下水道に流れた水は処理場で汚れを取り除きますが、大和川河川事務所によると、大和川流域の普及率は、平成13年度まで全国平均を下回る状態が続いていたそうです。

また、かつては大型のごみの投棄もあったと同事務所員の方が話されています。

全国比較では汚い川となる大和川ですが、清流に一歩でも近づけるよう、地域住民の私としては、生活排水を出さない等、協力したいと思います。





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